営業の達人への道


営業の仕事とは受注から始まり、売上し、そして入金まで。基本を越えた手法・考え方が必須。 

応用編 21. 新年挨拶廻り

21.新年挨拶回り  
 しばらくこの回顧録も書けずにいたが、新年を迎え、奮起して書き続けていくこととした。今まで続きを読みにこられた方がたには、たいへん済みませんでした。 2004年元日。間もなく仕事始めを迎えて、また、慌ただしい仕事に復帰することになるが、まず、営業の仕事の場合、新年の挨拶回りから業務がスタートする。決して、挨拶回りが目的ではないのだが、結果的にこの事が目的のようになってしまう。新年ご挨拶のゴム印を名刺に押して、たんまりと名刺いれを膨らませ、スペアを車に積み込んでよく出かけたものだ。大抵、この時期に訪問すると、相手も新年挨拶何ぞで出かけていて、お互いが名刺を置いて帰ることになる。もし、たまたま訪問相手が在席していて、話し好きの方であれば、その日の訪問件数はかなり影響を受けることになる。従って、不在であれば、何故かホッとして、受付に名刺を置いたものだ。新年挨拶は、大体幕の内までということで、一日の訪問件数もかなり詰め込んだ内容となっいるが、これが長距離ともなれば、相当忙しい。年賀状での新年挨拶をしておきながら、その何日か後には、面談による挨拶回り。合理的に考える外国では、このあたりどのようにして対応しているのかとふと考えたものだ。一年の初めのけじめとして、やっぱり必要なことなんだろう。 一日の挨拶回りをして、帰社すると、今日訪問してこられた方々の名刺が机の上に並んでいる。その名刺を見ながら、わざわざ、来て頂いてどうもという気持ちが沸いてくる。この気持ちが、今日訪問して不在だった方々が名刺を見て、同じような気持ちを抱かれるのではと、ふと思う。営業というのは、案外このようなところの積み重ねが、お客様との太いパイプになっていくのだろう。

用編 22. 鰯の話        セキュリティアドバイザー2005(468×60)セキュリティ アドバイザー

22.鰯の話  
 鰯の話を聞いたことがあるだろうか。もちろん、ビジネスライフの中での話だ。よく営業研修とか、経営管理上この話が例えられる。この話を聞いたのは、もう随分前のことなので、話の展開が少しずれているかもしれないが、まあ、ざっとこうだ。
 鰯は読んで字の如し、魚に弱いと書く。いかにも弱そうだ。確かに弱い。鰯等の背中の青い魚はアオモノといって大変腐りやすい。この鰯を静岡県は焼津港で水揚げして、生きて新鮮なうちに山梨県のとある高級料亭まで陸送することになったが、水槽に入れ、酸素を供給し万全を期して何度もトライしても鰯は一匹残らず死んでしまうのだった。比較的単価の安い魚を高級魚としてお客に食べてもらえば、当然附加価値も上がる。さて、どうすればこのか弱い鰯を生きたままで遠方の山国、山梨まで運べるか?
という訳で、これがクイズ形式で研修生に問い掛けられる。先生も「これは今では実際行われているやり方」と力んで言いながら、面白い回答を期待している。いきなりこんなクイズが出るもんで研修生の硬い頭は柔軟に対応できない。「餌をたっぷり水槽に入れてやる」「酸素補給ー」等出るが不正解。答えは、鰯の天敵となるハマチの類を水槽に一緒に一匹入れてやるのだそうだ。そうすると、鰯は陸送の時間中、いつハマチに食われるかという緊張感で生き延び、無事生きたままで料亭に着くということだ。生き延びてもいずれ人間様に食われる訳だから、鰯にとってはたまったものではないが、これをマネジメントの立場で考えるとどうか。組織の中の鰯くん達、今では景気後退で民間会社ではリストラハマチも出現しており、まさに緊張の連続だが、そうではない平和ボケの大海もあるのでは。営業の世界でもあまり群がる連中には達人は少なかったネ。

  

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