営業の達人への道



営業の仕事とは受注から始まり、売上し、そして入金まで。基本を越えた手法・考え方が必須。

応用編 11. 夜討ち朝駆け4

11.夜討ち朝駆け4  
 午前6時過ぎ、薄暗い頃、ホテルを出発。この時間は道路も空いているので早めにT係長宅前に着く。といっても、いきなり「おはようございます」と跳びこめない。黄色い朝日が玄関口を照らす。跳びこむタイミングは?。 新聞受けに新聞が差し込まれている。あの新聞が内側から取られた時。この時が明らかに起床されている証拠。ということでそのサインを待つ。なかなか新聞を取ってもらえない。7時15分頃、カタンと小さな音がして新聞が引きこまれた。その時が来た。15分待って跳びこんだ。奥さんが出てこられる。何も言わず心得たかのように応接に通された後奥に戻られる。しばらくしてT係長が出てこられた。その形相から言葉の切りだしを瞬時に探す。眠たそうに目が半開きだ。「朝早くから申し訳ありません」といって謝るところから会話が始まった。「こういうところに来て世間が見とるじゃろうが」「こういうことはするな」「ワシが変食う いうことを知っとろおが」と最悪のムード。これに対し口から出た言葉は「熱心さのあまり済みません」の一言。同行の新進営業マンは手土産をそぉーっと身体の前から後に隠してしまった。結局、言いたいこと、聞きたいことの何ひとつ出来ぬままの退散となってしまった。これで絶望だなぁ。帰りの車ではほとんど無言。疲れもある。しかし、やることはやったではないか。次の手立ては?。待つしかない。状況を見て考えよう。そう二人で話してT市を後にする。 そうして、その日の午後、公衆電話によるT係長からの電話が会社に戻っていたところにあった。「金額をもう一度詰めるので来てくれ」・・・ この後この営業物件は好転し、当社での最終金額で稟議が切られることになる。 なお、この物件については、この後まだまだ紆余曲折が待っているが、続きの話はまた、別の機会に。


応用編 12. 時間の配分 Endeavor おまかせバナー【468x60】

12.時間の配分  
 前に営業の行動計画、1週間の予定については記述した。その1週間の予定もその日の朝に再調整し、1日の行動計画を毎朝、カード式に簡単にまとめ、行動の順番をつけること、これが充実した営業活動の大きなポイントとなる。順番に基き、一つ一つ消化していくと、行動のリズムと達成感が味わえる。どうせ厳しい仕事と思ってみても、やり方方法で気持ちは随分と変わってくるものだ。つまり、自分の仕事を前向きに工夫してこなして行くということだ。 ここで、自分の意識とは異なる逆境も待ち構えることもある。そのひとつに、夏の暑さ。特に、午前11時位から午後5時位での外回りは大変きついものがある。今でこそカーエヤコンもあり、車での移動はまだ楽になったが、これが、バス、電車などで移動する場合は大変だ。訪問件数はグッと落ちる。効率も悪い。そこで、夏は営業の行動パターンを変えてみることだ。まず朝型にすること。アメリカなんかではサマータイム制度なんかがあるくらいだ。自分の時計を少なくとも1時間進めておく。
 日本の世間のすべてが夏時間なら自分の時計と合致して問題はないが、世間は従来通りなので、時計の2重化が必要だ。そして、進めた自分の時計で行動していく。朝のスタートも一時間は早い。退社時間も一時間早い。これを太陽が早く昇る7月、8月に実行してみたい。気分転換にもなり、朝のいろいろな発見もあろう。そして、最後に、炎天下ではエアコンの効いた室内に居れるように計画することだ。つまり、この時間は、お客さんのエアコンの効いた部屋でシステムの打ち合せ、金額交渉等詰めの話の予定にしておこう。


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