これからどうなる

”☆☆介護保険に十ニ言☆☆”

叔母さんは、農地を休耕地にさされた土地に生えたススキを見ては「沢山の馬がいる」そして、コスモスを見て「周りに沢山の兵隊がいる。みんな動いているヨ」いつもつぶやきながら、編んだマフラーの毛糸をほどいてそして、またマフラーを編んだかと思うとまた、ほどいている。ほどいた毛糸の糸は丸くなり、もつれることはなかった。編んでもらった長男のセーターはいつも白かったが、なぜか4男のセーターはうすい灰色だった。しかし、不思議に体系にはチャントあっていた。たった2本の竹の箸と一本の毛糸で、なんでこんな形になるのか不思議であった。夜なべをして編んだセーターは着心地よく温かった。そんな思いやりのある技術が失われそうになっている昨今いまになって、痴呆性老人になった叔母が教えてくれた姿が瞼に浮かび懐かしく思い出にふけ叔母に感謝する毎日であった。

しかし、日のたつのは早く、主人を2週間連続で短期利用していた期限があっという間に来た。Sさんはつねに酸素ボンベを横に抱き呼吸管理をしなければ、ならない体なので主人の介護は到底できる体調ではなかった。ホームから帰って来た主人は、不幸中の幸いなのか発熱し胃ろうの傷口が化膿しているため入院したが、3日目になって、すぐに退院して欲しいと連絡がはいる。夜間奇声をあげ隣の重篤な患者が眠れないからだ。

今まで困っていた時に利用していたホームに電話して、ワラを掴む気持ちでケアマネエジャーに泣きすがった。しかし、すでに2週間の短期利用は使い果たしたので実費で利用するしか方法はなく、「あと、5ヶ月は利用できませんよ。」冷たい言葉が返るだけだった。介護保険が始まるまでは、利用できたのに

年金暮らしのSさん、もうちょっと介護度をあげてくれれば「たった2週間でなく4週間も利用できるのに」、「主人の痴呆がもっとひどくなり足でも折れて歩けなければいいのに、寝たっきりになればいいのに」心の片隅に、こんな恐ろしい気持ちが芽生えだした。せっぱつまれば、だれでもがこんな罪を思い起こすだろう。介護の苦しさ、動くに動けぬ苦しさ、家計の苦しさ、好きでなった痴呆じゃない。こんな不自由な体で、なにができる

昔、馬の顔の前に人参をぶら下げ走らす絵本を見たことがある。

介護保険によくにているぞ

低所得の人は減免申請すれば補助制度があるらしい。

短期を利用して初めて活用できる制度で

使い果した後あと5ヶ月間は短期利用できないようにして

あるようでない制度、こんな制度あるもんかい

金の問題ではない体調の問題だ

せっぱつまったSさんの選ぶ道はどれだろう。

真っ暗闇でも小さなローソクの光でもあればいい。

進む道を探してくれる希望がある。

どんなに心が安らぐものか

なんとかならんかいのう

役にたつ制度を、早くせんかい。

介護度1の主人と介護したくてもできない妻のやるせない一場面である。

これが福祉かね

”これでいいのかなぁ”

視覚障害の人のために紙幣にはチャントわかるようになっているのに

介護保険証は、多くの視覚障害者おられるのに紙きれどうようとは

要介護度がわからん、とは のう

おかしなことよのう

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