”☆☆介護保険四十四言☆☆”

「柴犬」愛犬コロ二代目 後編


♪♪♪♪♪

1年一回は必ず訪れるじいさんの大嫌いな寒い季節がやってきた。
今日も霜がおり寒い朝だった。身を切るような冷たい隙間風が吹きぬける作業場で
軍手をしたまま独りで石油ストーブにあたっていたら
凍えたあかぎれの手をさすりながら隣のじいさんが鼻水をたらしながら
「ワシにもあたらしてくれえや」とやってきた。「おおエエで、一人であたっていても
二人であたっていても灯油の量は同じじゃし、料金は変わらんけえのう」
うちに来て遠慮するなや、みずくさい



「おー、どうしたんないコロ」
コロも寒いのか隣のじいさんの後を追うようにストーブにあたりにきた
あれほど近づくことがなかったコロが、隣のじいさんが手でさすっても
逃げるどころか安心して暖をとっているじゃないか
隣のじいさんがよろこんだ「やっとワシにも慣れたのう」
「可愛いのう、お前が頭をなでさせてくれるまで何年かかったことか」

翌日小屋にコロの姿がなかった。昨日は底冷えしたけえ
どこか避難したんじゃろうて
「コロ・コロ」近所中を捜したがどこにもいなかった
小屋から離れた人目のつかない隅で体を振るわせうつろな目でワシをチラット見た
「心配したぞ、寒気団が居座わって寒かったろう、はよう家に帰れや」
手をさしのべたがウーと怒り側に近づけようとしなかった
「ばあさんや本当にコロの様子がおかしいぞ」



霜柱がたつ寒い朝なのに

   ▲ 相変わらず水をカブカブ飲んでいる、それに
   ▲ 他人には絶対近づくはずはないのに寄り添ったり、それに
   ▲ 黄色の小便から赤い血尿になったりして

これはただことではないぞ
「明日動物病院へ連れてってみようか」

獣医にみてもらったら腎不全と言われた。「手遅れです」と診断され
「手術してください」とお願いしたが
「もう手術はせず飼い主の側において、最期を看取っててあげるのがいいでしょう」と言われた
「それでは人工透析をしてください」「犬の人工透析はやっていません」
じゃあ、どうすればエエんでしょうか
眼鏡の下の白い目で睨みつけられ「自宅で静かに見守るしかないでしょう」とつれなく言われた
まるでワシがコロの病気を作りだした犯罪者扱いにされ切ない気持ちになった



それ以来コロは犬小屋に寄りつくことはなかった
飼い主のワシが側に寄ろうとしたら「ウーウー」とうなり噛もうとする
そんな異常行動が2〜3日続き死亡した。
「腎不全が命とりになったらしい可哀相にのう」
ワシがカワハギと汁をばあさんの目をごまかして内緒にやったんが原因かのう
ばあさんはいつまでも動かぬコロを見つめていた

じいさんはもの好きで動物の鳥の真っ白いハトを一緒に飼っていたが
ハトが先に飼っていたのでコロはハトの子分で追いかけることはなかった
釣りに行く途中の商工センターから
飛ばしワシが帰るのが早いかそれともお前たちが早いか競争だといいながら
釣りに行っていた。早く帰るハトもいたが一晩より道して朝帰りのハトもおり
勝負は五分五分であった。



コロが死んでから一週間目に大雨が降った。
翌朝ハトを飛ばそうとハト小屋に行ったら
「おーいばあさんハトが全滅じゃあ」二十数羽のハトが死んでいる
じいさんは唖然として「なんでや」誰の仕業だ弱弱しい声で言った

その時、天井のほうからクウクウと鳴くじやあないか、じいさんは自分の耳をうたがった
「おー1羽のハトが生きてるじゃあないか」朝帰りのクロだった。
「よう生き残ったのう、みんなは昨晩恐ろしい目にあい全滅よ」
じいさんは「みんなの仇をとるけえクロおとりになってくれ」と頼み
小屋の前にワナを仕掛けた。



その晩、11時頃ハト小屋でクロが暴れる音がした
「さあ、ひかかったぞ」じいさんが飛んで小屋にかけつけたが
小屋中に白い羽が散乱した中で血もぐれになってクロが死んでいた
「なんでや」
じいさんは心臓に釘を打たれた心境になった

小屋の中に入れるはずがないのに、ブツブツ言いながら
小屋の周りを一周した。鍵のかかっていない出入り口があった
どうやら獲物を狙ったら、ありとあらゆる手段を考えるらしい
扉を前足で開けて入ったらしい。人間とエライ違うのう



チクショウ、クロまで犠牲になりこの仇は絶対とってやる。
「よーし今晩は買ってきた鶏肉を小屋の前にぶらさげチャンをほうぼうに仕掛けたる」
ヨシこれで万全だ。好きな酒も飲まず息を殺してハト小屋を監視した
九時ごろガッチャンと音がした。「さあひっかかったぞ」
馬鹿たれめじいさんはバットを持って一目散にハト小屋にかけこんだ。

茶色のえたいのしれない小動物らしきものが右往左往しているじゃあないか
絶対捕まえたる、息さかんになったじいさんがバットで地面を叩き脅かした
小動物が木に登った。「オーイばあさん、はよう網を持って来い」
じいさんは懐中電気で照らした。小動物はテンだった
チャンにかかって逃げられないテンの足から血が流れでている
闇から光る目は「こらえてください」「私も子を育てにゃあいけんけえ」
と訴えているような気がした。



殴り殺そうとしたじいさんだったが
茶色の毛をしたテンの目つきは正直に訴えているようだった
   ☆ハト小屋にテンが入れないようにするか
   ☆テンが侵入したときハトが自由に逃げられるようにするか
そんな小屋を作っていればこのような悲劇がおこっていなかったのに・・・
そう考えているうちに血が潤滑油になったのか
足首が一直線になりスルリとチヤンから足が抜けた。
罠からはずれた逃げるテンは右足を上げて三本足で暗闇に消えた

コロが知らない間に数年間ハトを守り続けていたんだった
   しかし、コロは「ワシが守っていたんじゃ」
などえらそうな口をきかなかった・・・・・大雨でコロの臭いが消えたらしい
がっくりしたじいさんは「、うーん誰や、こんな惨い殺し方したのは」



まあエエか、これも自由を奪ったワシが一番悪かった。
生き物を飼う資格がなかった。
エエと思ったコロにカワハギの汁を飲ませて腎不全にし
ハトも逃げ場のない小屋を作って皆殺しにし
テンからは弱肉強食を教えられ、馬鹿な人生を渡る世間にようにとるのう

それにしても柴犬の血統証の証書がこんかったのう。騙されたじゃろうのう
もらわんでもエエよ、無言で犬の体臭でハトを守ってくれていたんだから・・・
ワシらに生きる厳しさを教えてくれたコロじゃけえ
コロも一人前だったよ。「生きているうちに人に役立とはのう」コロを尊敬するよ
家族を一瞬にして失った、じいさんの後姿は首なし地蔵のようだった




しょせん私の独りごとよ



フジバカマ




2004年10月30日の日本経済新聞に「20歳以上なら月3900円」と掲載された
介護保険料のことだがワシにも分かるように説明してくれや


給付の負担を四十歳未満に広げ障害者も介護保険給付対象に含んだら 20歳以上なら2012年度から月3900円払えと言うことよ

「高いのう」若いもんは将来使えるかどうかわからんような保険料なんか
払うもんかい。30歳以上にしたら、なんぼうになるんや


よう知らんが障害者も介護保険給付対象に含んだら

     ★20歳以上なら月3900円
     ★25歳以上に限れば4200円
     ★さらに30歳以上なら4500円
     ★35歳以上なら4900円となるのよ
     ★今も払わされいるが40歳以上で5500円なるのよ

現行制度のままの給付対象者を65歳以上なら40歳以上で4900円よ

分けのわからん説明よの、若いもんから保険料をとることには納得できんのう
高齢化社会が足音をたててやってくるというのに介護者がおるんかぁ
ちゃんと40歳から保険料を給与から天引きされているのにワシらが年をとって
ヘルパーさんの介護を受けたり介護福祉施設に入所できるのかぁ
不安で納得できんのう


知らんよ
まだ決まったわけじゃあないが、保険料収めてもかんじんな介護者がおらにゃあのう
どうするのかよう分からんよ、金策は確保できても人員確保の保障はできまあてぇ
要介護者を減らす方法しかなかろうて

なんで介護保険対象者が増えるんやぁ


知らんよ
医療保険の抑制が目的で作られた介護保険制度だが
医療と介護の違いを明確にするため、民間事業者の参入を認め
競争力を激化させ、より良い質の高いサービス提供を狙い
介護保険制度の正当化をはかったがのう

それじゃあ、医療費の抑制目的は達したのか、利用者も減っただろう


悲しいことに増えつづけているよ。相変わらず医療と介護が平衡して利用され
黙っていても高齢化社会になるけえ対象者が増え続けるのはあたりまえじゃが
民間事業者にとっても利用者がいないと困るけえのう

誰に感化されたのか知らんが制度を利用せんと損じゃと思う人が増えたんじゃろう
保険は守り神じゃにのう、健康が一番エエことが分からんのよ
人間の魂まで腐っていくのう


ワシらはええが若いもんにとっては介護保険はタンコブだったと言うことよ
しかし、介護保険制度のおかげでリストラで職を失った人達や
仕事の方向性を転換した企業が景気回復に一矢報いてくれたよ。
雇用の場が増えたけえのう
だから保険料をあげないと介護保険制度が維持てきなくなるのを理解してくれや

政府や都道府県や市町村等は保険料の一部負担金はどうなっとるんかいのう
まさか国民の介護保険料だけでまかなうつもりじゃなかろうのう


知らんよ、財政赤字になったらあてるらしいがのう。今は幅広く国民から徴収する
ために給付の年齢制限を撤廃し、障害者も含めることにより保険料を上げる
口実をつくっておるような気がするがのう

保育所や幼稚園と同じように補助金がでんのかいのう。いっそ医療保険と同じように
介護保険の1割負担を三割負担にせんかい、それが無理なら実費制度にせんかい


そう頭にくるなや実費にしたら保険制度は成り立たんじゃろうが
みんなで高齢化社会を守ろうとしとるんじゃけえのう。冷静になって考えてみいや
収入と支出が同額になればエエのよ簡単なことよ

   ◎給付の負担額を減らすか
   ◎利用者の数を減らすか
   ◎利用者の負担金をふやすか
   ◎国庫補助を増やすか
   ◎保険料をあげるか
   ◎外国労働者を利用するか

そこで一番簡単な利用者の数を減らすことに注目して介護予防プランを
考えたのよ。

それはエエ考えじゃが、介護保険制度を維持しながら新しい予防制度をつくり
予防保険料を徴収したらどうかいのう


それは無理じゃろうて、今度作ったら三度目の保険制度の誕生になるけえ
国民も黙っとらんじゃろう。昔、消費税を上げたら山が動いたけえのう
ほんじゃが動かした政党は、いまでは虫の生きじゃがのう
こんどやれば、海まで動き、それこそ大嵐になろうて
国民の大半がリストラ、台風、地震、人質で疲れきっとるけえのう
オマケに社会保険庁の事件があるけえのう

三年毎の見直しは狼少年に似とるのう
保険内容が短期で変更できるわけでもないのに、よう言うのう三度目はきびしいぞ
よりによって社会保険庁のことを言うな

   ▼ 保険料は強制的にとり
   ▼ 年金がもらえる時期がきても申請主義だと言って知らん顔して

申請されたら損だと思っている。本来なら

   △「長い間ご苦労さまでした。この度年金の掛け金が終了しました
   △ 来月から年金が支給されますので口座番号をお知らせ下さい」

の連絡があるのが常識じゃにのう
、テレビの報道をみてあたまにきたよ無茶苦茶じゃのう
穏やかなワシでも名前聞いただけで不愉快になるけえ
もうええわい、この前の施設入所の一覧表はできたんかい


あんまり怒るなよ
まあ今回の制度改革は経済新聞のまとめは下記の通りよ

  第一  施設介護の給付抑制
  第二  年よりの筋力強化「介護予防」のサービス
  第三  保険料を負担する被保険者の年齢層の拡大

決まったものはワシの力ではどうしょうもできんけぇのう
昔の百姓一揆は凄かったのう。尊敬するよ。

ノコンギク     ヒメジョン


地震は怖いのう、どうにかならんかい
地震が起きる原因がわかってもしょうがないしのう

   海底で起きたら津波がきるし
   都市部で起きたら火災が発生し
   山間部で起きたら地滑りし天然ダムが発生

いずれにしても多数の犠牲者がでるしのう
対策として地震が起きる前に予知できんかいのう

地殻の変動がおきれば生物が知っていると思うが・・・
    植物や動物の観察がたりんのじゃないかのう
余震、余震と言っているがあれじゃあ余震じゃあないよのう。本震よ

被害者の災害対策として
海に浮かぶ船とおなじょうな物をつくればエエがのう
まえから言うように巨大な豪華船をようけえ作ることよ

「動く機能多彩の万能型海上船」をつくることよ
船が合体するたびに色々変化する
病院が必要なときは病院船の合体、プールが欲しいときはプール船の合体
色々と都合のよいように変化するたとえば避難場所・仮設住宅・
イベントに使う高級ホテル・日本一周する野球場・サッカー・ゴルフ
色々と用途があろうがのう

今はやりのリサイクル方式を考えにゃあのう

昔から地震・雷・火事・親父といわれているがのう
ちゃんとせんかい親父は国のことでえ・・・
言いたくなるよ


今年はすごかったのう


1∵∵∵∵∵∵すごいのうアテネ五輪の金メダル獲得
     過去最高の16個の金メダル獲得とは

2∵∵∵∵∵∵∵すごいのう台風日本上陸回数
     平成になって最多の10個の上陸、偏西風の居座りはどうしてかのう

3∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵すごいのうイチロウは
     アメリカンリーグで80年間最高安打記録破り。それに国民栄誉彰を断り
     今は成長だんかいでまだ努力がたりんとは

4∵∵∵∵∵∵∵∵すごいのうカープの嶋選手の首位打者
       10年間なかずとばずの選手がのう。諦めたらいけんのう

5∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵すごいのう23台風
         すごいのうバス水没37名全員救助∵∵∵∵∵∵

6∵∵∵∵∵∵すごいのう新潟県中越地震といつまで続く余震
     地滑りで岩と車の隙間に四日間2歳の優太ちゃんが生存していたとは
     それに災害ダムと牛に余震

7∵∵∵∵∵∵∵∵∵すごいのうイラクの人質
首切りとは残酷なのうエエかげんにせんかい

∵∵∵∵∵∵なんとかせんかい∵∵∵∵∵∵

8∵∵∵∵∵∵すごいのうプロ野球界会合併と売却と新規参入大変じゃのう
楽天とライブドアの戦いちょっとおかしかったがのう

9∵∵∵∵∵∵∵すごいのうアメリカ大統領選挙
ブッシュとケリーの戦い

10∵∵∵∵∵∵∵すごいのう日本中の熊軍団が一揆をおこすとは
人間の開発行為か台風のせいか地球温暖化の影響か
いずれにしろ山に食べ物が、ないのじゃろうて

∵∵∵∵∵∵ようばあちゃんが言いよった∵∵∵∵∵∵

∵∵∵∵∵∵高齢者であっても弱い高齢者の手足となって∵∵∵∵∵∵

∵∵∵∵∵∵年金を十分もらい社会のために生きたいものよ∵∵∵∵∵∵

 人の心の痛みや苦痛を感じるぐらいにならないと成長せんよ      

おかしなことよのう

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