”☆☆介護保険に三十七言☆☆”

「今日海ですくってきたイワシをばあちゃんに食べさせにゃチヨット行ってくるけえ」
蒸し暑うなったけえそろそろマムシがでてもおかしゅうないけえ気をつけよ
雨降りの夜はようでてくるけえのう
その証拠に雨上がりの次の日はよう車にひかれて死んどろうがぁ
噛まれたら大変でぇ毒があるけえ命がなくなることもあるけえ気をつけにゃあ
納屋にある懐中電灯をもって行けやぁ白く光ったらマムシじゃけえのう

真っ暗闇の道路に照らした懐中電灯の光は明るかった
タバコの吸殻がいやに目に入ったそのなかで中央に白く光ったものがいる
「こいつだなうわさのマムシは道路の真ん中に寝ていて通行の邪魔じゃ
なんで道路に出てまで寝とるのかアスファルトの熱がすきなのか
冬でもあるまいし暖炉とるなんて生意気な奴め」

おそるおそる近づいてみると土色をして体中に小判をつけているじゃあないか
綺麗だから一枚はいで、ばあちゃんに持って行ってやろう
棒でつつくと、とぐろをまいた。もう一度つつくと今度はかま首をあげ
ペロペロと長い舌を出しだした、もう一度つつくと頭を三角にしてとびかかろうとした
三回目には本気に怒り出した
「オオ一回目のおどしはエエが二回目は少々頭にくるが
三回同じことを繰り返す馬鹿はいないよ同じことを三回も繰り返したら蛇も怒るよ」
じいちゃんが言ってたことを思い出したら
怖くなりばあちゃんの家にとびこんだ

夏のマムシはカエルが集まる場所におるけえのう
秋になると稲の倒れたところにいくなよ、そこにはマムシがおるけえ
「なんでやぁそりゃあ」
稲穂が地面についとるけえよ
知恵あるネズミなら噛みついて稲穂を倒すがのう
悲しいかな猿と違って稲穂が台風で倒れるまで待っているのよ
手のとどく位置になればネズミがモミを食べに来て、それをマムシが待っているのよ
これも自然界の流れよ

じいちゃんの言うことを聞いてよかったね
噛まれていたら今ごろ大きな注射で血清をうたれ痛かったぞう
一度噛まれただけならエエが噛まれて一年いないにまた噛まれたら今度は本当に死ぬぞ
二〜三年は気をつけにやぁ
いまどき血清を置いている病院はないし
噛まれたら鎌で切って血を吸ってすぐに体内の毒を吸出さにゃあ
「おばあちゃんよう知とるねえ」
当たり前よ若い頃看護婦じゃったのに
口は達者だがリュウマチで手が震えとうてい看護なんかできるわけがないのに
いらんお世話よ、いまでも看護婦よ85才になってもチャント資格があるけえ

秋口のマムシは子がおるけえ恐ろしいでえ
気がたって怖いぞ棒にそって這ってくるけえすぐに手を噛まれるけえのう
ほいじゃが生きたマムシを焼酎ずけにしたら
虫さされ・打ち身・捻挫・切り傷等の万能薬になるけえ
ヨーシじいちやんのじょくそうを治さにゃあ
おおオッタオッタ倒れた稲穂のかげにひっそり隠れている
ヨーシ後ろから捕まえれば噛まれるわけがない
傷つけずに捕まえなくちゃあ首をつかんだ
「オーイはよう一升瓶もってこい」気持ちがひるんだすきに
必死に逃げようとするマムシの母親はくるっと首をまわして掴んでいた手を噛んだ
「くそー噛まれた」死にたくないのでクの字に曲がった鎌で
傷口を切り毒を吸出し病院にいった
しかし、みるみるうちに手がグローブのように腫れた

これが天罰よ必死に生きようとしているのが自然の姿よ
腹がたったのでマムシをさいたらマムシのこどもは卵でなく
親そっくりの形した子供がいた

カタバミ             万両

近い将来要介護度四か要介護度五しか介護福祉施設に入所できなくなると 聞いたが本当か? いままでは要支援だけ施設入所できんかったのに今更ら何故変えるんかぁ


しらんようワシが決めるわけじゃあないし利用者が増えたんじゃあないかのう、 措置費の時代は所得におおじて無料から全額負担を支払っていたけえのう、 介護保険制度になって最高一割負担の約三万円だけ支払えばエエけえのう 利用料が安くなったからじゃろうよ。 介護保険の目的は在宅介護が狙いじゃけえのう。ほいじゃが要介護二でも 在宅介護をいっぱい利用していれば入所出来る可能性があるらしいがのう

保険を利用している人はすぐに入所できると言うことになり 出来る限り自分で料理作ったりする人達は自立心がなくなるのう、 要介護五とはどんな状態なのかわかりやすく説明してくれや


介護保険がつかえる介護度の区分状態の説明したるよ。 赤ちゃんにたとえたら怒られるかもしれんがお前にはわかりやすいけえ教えるが

●◎要介護五はそれは生後まもない赤ちゃんよ
二時間おきに泣いてオムツをかえてくれ。また腹が減ったまた体位交換してほしい
自分でなにもできず寝返りもできない状態よ
●◎要介護四は寝返りができてハイハイができてなんでも口に入れる状態よ
●◎要介護三はよちよち歩きでトイレ誘導し直接介助せにゃあいけんが自分で食べれる状態よ
●◎要介護二はオシメがとれたがトイレを汚し水洗便所の水を自分で流せないが
自分で食べる状態よ
●◎要介護一は時々転び又時々オネショする状態よ
●◎要支援は一人で遊びに出ても時間がわからず迎えにいかにゃあいけん状態よ

こうして生きておられるのも母親の力よ感謝せにゃあのう

お前の説明では赤ちゃんは問題行動を起こさないと確信しての説明のような気がするが、 隣のばあさんは毎日夜になると次々と隣のチャイムを鳴らし、 自宅からたった200メートル離れていないのに、もう自宅に帰れないような奇妙な行動しよるが 精神状態は審査の対象にならんのか


そりやあしらんよワシが考えた保険制度でないけぇ、 それにしても、よう気がついたの問題行動の手間の時間が加算されていないからよ。 むしろ問題行動があったら手間の時間が減算され介護度のランクが下がる仕組みじゃけえのう、 不満がでて、気がついて二次判定で考慮されるようになったらしいが怪しいもんよ、 この矛盾を三年後の改正で一次判定のコンピューターでも考慮されるので 不満な判定も解消されることになっとるらしいよ

区分については分かったような気がするがそれにしても要介護五と要介護四しか利用できんのが おかしいのう今の要介護度三と要介護度二と要介護度一の入所者の行き先はどうするんか、 保険料の納付金の違いでそうなるのか


前から言っているように介護保険になって一割負担だけで安くなり 利用しやすくなったのよ。しかも医療のほうはようわからんがひどい話で 手術してもすぐに退院せえと言われてのう。 昔は盲腸で二週間入院していたが今は直腸ガンで腸を五十センチきっても 食事療法なんか入院の対象にならなくなったため二週間で退院させられて 何でも食べていいと思って大好物の黒豆食べてまた割腹手術した人もおるがのう

だれがきめたんやあ


お前が選んだ先生がたじゃあないのか

医療費が高くつくとはいえ、タバコもあれほど有害でまわりの人がガンになると言われて 人に迷惑かけて悪いと自ら思っていても やめることができないのにのう、自分でコントロールできないから入院したいのに


信じられないのが今の世の中よ テレビを見ても犯罪ばかりのニュースでエエ話をせんじゃろうが、 ワシの小さいころは月に人間が着陸したなど夢のあるニュースが一杯あったがのう
「おおええニュースがあったよ」
広島でも水陸兼用のバスが開発され川を利用するらしいのう、 いままで戦争の道具が身近に利用されていなかったが エエ発想じゃのう、ついでに空まで飛べるバスができれば悔いなく死ねるがのう

お前の愚痴を聞いて暇はないよ 「どうして入所できないのか」そこが知りたいのよ


怒らんでもええじゃないか、 施設がたりんから要介護三、要介護二、要介護一を切り捨てるのよ、 介護保険の計算のように切り捨てあっても切り上げがないけぇのう それに家族の状況や一人暮しの人を優先することにしたのよ

それなら昔の福祉に似とるのう


そうよ「福祉の言葉を切り捨ててはいけんのよ」人間社会はとくにのう 小さいときから弱い人をいじめたらいけんとようじいちゃんが言いよった

ユニットケアで個室になると書いてあったが本当になったのか


そうよ願いもむなしく本当になったのよ、 夜間少ない職員で
●夕食の食べかけの年寄りの食事介助
●夜間家族からの電話の応対
●トイレ誘導
●バイタルチエック
●痴呆性老人との対話
●オムツ交換
●体位交換
●水分補給
●ベットから転落防止対策
●徘徊の監視
●衣類の繕い
●夜間日誌の記録
●急患がでれば救急車に乗って病院までの同行
●頻繁に鳴って来るナスコールの対応
できるわけなかろうが身体拘束防止と叫んでいるが
そのうちリハビリ室や食堂談話室が大広間が居室にばけるのよ

それなら昔の大部屋じゃないか


そのとおりよ、おまけに一割負担は勿論部屋代・光熱費の名目で四〜五万とられるのよ、 全部で八万ぐらいになり措置費時代と同じようになるのよ。単純に考えたら 介護保険料だけが追加となっただけよ
まあ、雇用の場が大幅に増えたことじゃけえ感謝せにやぁのう

紫バーベナ             赤バーベナ

昔は子供のために稼せがにやぁ、必死になって働いたもんよ
いまはその子供もおらんけえ、はりあいがなくなったのよ
よその国をまねして有給休暇・育児休暇・生理休暇などつくり働く意欲をなくさせ
それに輪をかけたように週休40時間制度をつくり
おまけにへりくつつけて祭日をふやし
これならまだ我慢できるが祭日をずらして連休にして
あげくの果て盆と正月がきたようで毎日祭りなら
怠け者が生まれるのも無理はないよ
いっそのこと毎日休みにすればエエのにのう

盆が近づくと暑いのによく働いたのう二三日休んで英気を養って
少しだけどといわれてボーナスをもらい
有難うございます。恒例の中元を送らにゃあ
正月が近づくと今年もおかげで会社も利益を得ることができました
少ないお金だがこれまた臨時収入だと喜び
お世話になっている人にお歳暮を送らにやあバチがあたる
これが日本の心こもった風習だったのに

政治家が純粋な気持ちを利用して票の上乗せをたくらみ
有権者も蛾のように政治家から甘い汁を吸うとねだったため
接待費は経費と認められなくなり
おかげで酒場が寂れてしまい最後はダブルパンチのデフレの嵐
酒場が閑古鳥が泣くようでは景気がよくなるわけないよ
パット飲んで明日も楽しく働き、またパット飲まにゃあ

自然に休みはないよ脳の血管も水飛沫をあげて流れにゃあのう
そうしたら各部署に働いた分だけ栄養分がつくのよ
働くということは頭をつかうということよ
血液の循環がよくなれば痴呆にならんよ
ロボットは血も汗もないが鉄腕アトムは正義の味方だったのう


♪♪♪♪♪♪♪♪生きてるかぎりはどこまでも♪♪♪♪♪♪♪♪

♪♪♪♪♪♪♪♪わたしの願いはただ一つ♪♪♪♪♪♪♪♪
   

∵∵∵∵∵∵しっかりせんかい∵∵∵∵∵∵

∵∵∵∵∵∵4〜5羽の仲間がくちばしでからだをつついている∵∵∵∵∵∵
   

∵∵∵∵∵∵何回もつつくが動こうとしない∵∵∵∵∵∵
   

∵∵∵∵∵∵車が近づくとパッと散り∵∵∵∵∵∵
    

∵∵∵∵∵∵遠のくとまた近づき∵∵∵∵∵∵
    

∵∵∵∵∵∵「しっかりせんかい」と起きるまでつついている∵∵∵∵∵∵

∵∵∵∵∵∵死んどるのがわからんかい。今度はお前がひかれるぞ∵∵∵∵∵∵

∵∵∵∵∵∵死んでもええ子供をかえしてくれ∵∵∵∵∵∵

∵∵∵∵∵∵ホトトギスの雛が車にはねられて死んだらしい ∵∵∵∵∵∵

∵∵∵∵∵∵かわいそうにのう∵∵∵∵∵∵
       

おかしなことよのう

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