氷点下ー45度の寒気団が居座り、寒いさむい日々が続いていた真冬の話である。腰が九の字に曲がり膝に手をつきながら歩くお婆さんと灰色の髪と髭が伸び放題で右手に竹の杖を握りしめ膝をガクガクしながら今にも転倒しそうな危なかしい足取りで歩くおじいさんがいた。二人とも共通して目玉だけがギョロとしていて、風呂にも入っていない様子で体は臭く痩せこけた仙人のようなA老夫婦はなんとか生きながらえている、その日暮らしの生活であった。
雪の降りそうなある日、夜8時頃
「さあ、風呂に入って寝んさい」おふくろに言われた三男は、廻りの鉄が熱く勿論底のほうが熱いのでおそるおそるスゲタに乗りヤケドしないように五右衛門風呂に入った頃、大きなボタン雪が降り始めだしその後粉雪に変わった時、裏庭でゴソゴソする音が聞こえ一瞬泥棒が来たと思ったが、温まった体に寒い思いをさせたくなかったので頭からフトンをにかぶって寝てしもうたら、朝起きてみたら雪は30センチも積もっていた。
当番の三男が掘りゴタツに炭を入れようとしたら、「さあ大変、」炭俵がないじゃあないか、少年探偵団ごっこの気分になり「犯人は誰だ。」犯人をさがそうと現場検証をする。犯人捜しはいとも簡単であった。雪が積もっていたので炭俵をひこじった跡がつきそれをたどって行くと気持ちの悪い幽霊が出そうなぼろ小屋にたどりついたのだ。「よしゃ見つけた」有頂天になり犯人を見つけたヨ、じいちゃん。
「やっつけに行こう」と言ったら、
調査やケアプランを出来高払いにしケアマネージャーのみに押し付け
意思の通じにくいお年寄りや痴呆性老人の対応は一人じゃあ何もできんヨ
なんらかの形で長年住んでいる民生委員がかかわって
民生委員とケアマネージャー二人三脚でせにゃあ
家庭内に入っていけんよ
朝・昼・晩の食事は欠かせんけぇのう、近所の助けがあれば楽じゃろうがのう
近所の元気な年寄りもヘルパーの資格をとり報酬を得ることができれば
お金を払い又もらいボランテイアという言葉にまどわされない社会は
お互いに遠慮がいらんけぇええと思うが、お前はどう思うやぁ
顔なじみで大体のことは分かっておるけぇ悪い事はしゃあせんよ
近所同士で助け合いその中に民生委員がおり
それらの援助をケアマネージャーがすればのう。
こぢんまりした制約のない気楽な制度がええのう
人間が生きていることを知らんのと違うか
スイッチを切って生きることができると思っとるんじゃないか
介護は一秒たりも息が抜けれんことを、よう知っとるんかのう
元気なもんは分からんじゃろうが失敗して反省し、明日につながることを考えにゃあ
しかし反対に未経験で月に行ったもんはたいしたもんじゃのう
♪♪あっちの水はかあらいどこっちの水はああまいどホウほうホータルこい♪♪
懐かしいのう
ほたるの明かりで勉強した人もおったらしいのう
ほたるのように明かりをつけて飛んでみたかったのう
川底を見たらやっぱりコンクリートだった。駄目じゃのう
ほたるがもう一度見たいもんじゃのう
テレビをみていたら患者本位に考えている
看護婦さんがいるのにはびっくりしたのう
がんばらにゃ
おかしなことよのう