Writeen by NAMIKO
   ******* 1 *******

          ワンタがいた日々




                    ワンタ君に起こったいろんな出来事を回想   

写真 コメント
    ワンタが、我が家にやって来た。

 
 平成3年9月、上のお姉ちゃんの友達の家に子犬が2匹生まれたので、1匹もらうと約束していた。10月下旬にそろそろ母犬から離れてもいい時期になり、友達が子犬を2匹とも家に連れて来て,上のお姉ちゃんが、その2匹のうち元気そうな方を選んだ。それが、ワンタだったのです。最初はおとなしく、困ったような表情をしていましたが、すぐに家族にも慣れ毎日元気に育っていきました。散歩が大好きです。
   あら! ワンタがシュウマイの箱をかぶっちゃた。

 ワンタが我家に来て3ヶ月頃のある冬の夜のこと。好奇心の強いワンタは、ゴミ箱の中に顔を突っ込んでガサゴソやっていたが、シュウマイのはいっていた空き箱の中に顔が入ってしまった。その箱のふたの真ん中の部分に丸く穴が空いていて、そこからちょうど顔が出てしまい、本当に箱が帽子のようになっていた。ワンタも驚いた様子で走って家族のいる居間にやって来た。その姿を見て家族一同大笑い。早速記念の写真を撮ったのです。本人(犬)も暖かいのか、いやがって取ろうともせず気に入っていたようです。

 
  きりり・・・。
 朝日を浴びて凛々しいばかりのワンタ君

 人間で言えば、中学1年生くらいか。犬も人間と同じように成長していく。人間も元服を迎える(ちょっと古い言葉だね〜)16歳くらいになると子供のおぼこさを残しながらも、凛々しさも備わってくるけど、この頃のワンタがこの写真。家の中では、主人に次いでNO.2のポジションにいる。それは日頃の態度で判る。主人には一目置いていて、怒られるとシュンとしてしまうけれど、他のものではます゛怒れない。ワンタを抱けるのは主人だけに限られている。もし、抱こうとしょうものなら「ワン」と一言、これでいなされる。但し、雷が来たときは別。何故かテレビの後側に行こうとする。小刻みに震えてそわそわしてしまう。そういう時だけ抱いてあげたり、おんぶが出来る。自分ではどうしょうもない自然の摂理が理解出来ないワンちゃん。こんな時に人間とは違った動物の素朴さみたいなものを感じてしまう。

    夏のファッションはこれで決まり!!

 夏になると、和犬は毛がよく抜けて、クルマなんかに乗せられない。シートに細い毛が沢山ついて主人は嫌がる。ということで、夏場のお出かけ用に買ってもらったのがこのスタイル。白色がスゴク清潔感があって、まさに夏のファッションと言う感じだった。長いこと着せられないけれど、着せて、皆で「カッコいい〜」とか持ち上げるとこの格好で家の中をよくぶらぶらしていた。その時に取った1枚の写真がこれ。


     滑り台登りも得意だい。         

 小さい時から好奇心が強くて、何でも跳びこんでいく性格だった。公園の子供用滑り台も何時の間にか自分で小さな階段を一段づつ上ることを覚えた。そして、上がっては上から遠くを見下ろし、しばらくして滑り台の方から駆け下りてくる。気持ちがハイな時は、勢いよく滑り台の方から掛け上がって来て、階段を降りてくる。ある時、幼稚園児と母親が見ている前でこれを実に見事にやってのけた。降りる階段もタッタッタと降りてきたもんで、その親子は唖然として「スゴイ!」といっていた。思うに、犬でも、人が見ている前ではいいカッコするのだなァとつくづく感心した。いいカッコとは虚栄心から来るんだろうから、犬も虚栄心もあるんだ。そう言えば、首にバンドルを巻いてやれば、何となく足取りが軽いこともあったっけ。公園では、ワンタはこんな事も簡単にやってのけるので大変人気者だ。

         
うーわんわん、ウーワンワン。わん。ワン。。。     2001.7撮影
 永遠に吠え続けるワンタ

 動物を飼っているといろんな感動がある。とくに犬は人間で言えば1歳くらいの知能を持っているので、人間の気持ちも理解することが出来るし、表情が豊かだ。犬が笑うとかいうことを聞くけど、決して人間のように明らかに判るような表情は見せない。犬は怒ったり、悲しい声で鳴いたりするけど、なかなか笑い声を聞いたことがない。。では、笑えないのか。このあたりは学者でないので何とも答えられないが、たまに、こちらもはしゃいでいて明るい声をかけてやると、少し口を開けて笑ったような表情を見せることがある。子供たちはそれを見て笑っていると感動しているが本当はどうか。ワンタが喋れれば聞いてみたいところだ。ある時、二階の部屋で、ワンタが物凄い剣幕で吠えるものだから、急いであがってみると、写真の通りだった。自分と鏡に写る自分の眼が合い、お互いがほえあげたという次第。ワンタも驚いたことだろう。いきなり眼の前に犬が立っていたのだから。吠えれば吠えるほど相手の犬も吠えるわけだし、ニ匹とも前歯を出して永遠に吠え続けたのであった。 



  不器用で、棒のようなお手々も可愛い。
 2003.11撮影
 ワンタの涙             

 一度だけワンタが涙を出して泣いたことがある。犬なんて泣かないと思っていたけど、犬も人間同様、悲しい時、辛い時には泣くんだ。 それは、2003年の8月31日の午後8時頃。団地の花火大会とかで花火の物凄い音がした時、頭の中がパニックとなったワンタは、空いていたドアから韋駄天のごとく飛び出し、どこかに向かって暴走してしまった。 雷に脅えたり、花火の音を怖がったりする犬は多いが、ワンタも例外ではない。やがて、花火大会も終わり、夜も更けて静かになったのにワンタは帰ってこない。家族総出で団地内を探したけれど、いない。帰ってこなかったらどうしょう。随分今まで可愛がったからもういいかとか皆言うけど、やっぱりワンタの居ない家は何か寂しいのだ。 午前零時頃、次女が寝る前に気になってもう一度、玄関のドアを空けたとき、そこにワンタがうずくまっていた。 「ワンタがいたー」と明るい家の中に入れたところ、お腹全体の皮が垂れ下がり、大変痛そう。元気もない。ということで翌日動物病院へ。クルマにはねられたか、人間に蹴られたかは先生にも不明。昨日の垂れ下がった皮は元に戻ったけどお腹全体紫色に内出血。早速病院では、これまた、事務的に診察台にワンタを乗せ、お腹全体の内出血しているところの毛を電気バリカンで刈り取る。これまた何されるのかとばかり台の上で大暴れ。みんなで顔持ち、前足持ち、後ろ足押さえつけで、やっと観念して静かになった。ジッと毛を刈られるの耐えているワンタのその目に涙の粒が光った。 泣いているー。昨日と今日、一生で一番痛くて辛かった日。ワンタはこらえきれなかったのだろう。 それから1週間、薬を塗っているおなかをなめないようにとTシャツを着て、団地の中を散歩するワンタの姿があった。 「ワンタちゃんおなかどうしたのー」と近所のおばちゃんから声がかかった。

ワンタ物語のトップページへ。 アルバムの一片  ワン太の思い出2はこちら。

  usj_2