2006年版
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06,12,06「さ・よ・な・ら・!」 愛しのフェリシアーノ 

「カープが来年の契約してくれないかもわからない」とフェリ。「あれだけ一軍でやっとんじゃから、大丈夫と違うか」と答えるあっし。「わからない。わからない。わからないよ」と首を横に振りながら答えをかえすフェリ。続けて「三年契約で今年が最後。きっとムリ。でもオプションがあるから、生活は大丈夫だけど」と。

これは、秋風が吹き始めた頃、由宇での練習を見に行って、木の下で休んでいたフェリとの会話ですじゃ。

続きにいきやしょう。

あっしは「もしそうなったらどうする。アメリカに行く?」と聞くと、「メジャーならね。でもマイナーなら日本の方がいいかなあ」とフェリ。更に続けて「横浜あたり契約してくれるといいのに。もしほかのチームと契約しても、応援してくれる?」と。あっしは「もちろん応援するよ。セ・リーグだといいな。なら市民球場でも会えるチャンスはいっぱいあるし」。※この続きは自粛しやす。やばい内容もあるんで(笑)

この会話でわかるように、フェリはある程度覚悟を決めていたようですじゃ。あっしもそれなりの覚悟はしとりやしたが、12月、連盟に提出する球団の保有選手名簿に名前がありやせんでした。要するに退団ですじゃ。このいきさつは球団が再契約を望まなかったのか、それとも帰国したフェリにどっかからオファーがあって、本人が再契約をせんかったんか、そのあたりは分りやせん。

フェリが来日してからもう三年が経ちやす。フェリとはじめて話をしたんが二年目の春、由宇の投球練習場の近くじゃったです。サインをもらうとき声をかけたら流暢な日本語が返ってきて、「おっ会話ができるんじゃ」と思いやした。それからは由宇や大野で会う毎に、あれこれ話すようになりやした。

国籍は違えど、いろいろと話しをしとると情が移っていきやす。フェリが一軍に上がって登板となると、はっきり言ってテレビの画面は見ておれやせんでした。投げる前には「打たれはせんか、大丈夫か」と。ボールじゃったら「あ〜打たれんで良かった」とヘンな喜びようもしたり、端から見たらお笑いでありやす。こういうことも来年からはなくなるかと思うと、ある意味、ほっとしやすが。(←心にもないことを。。。泣)

フェリとの思い出のあれこれ。

☆フェリは立ち上がりが悪いんでありやす。エンジンがかかるのが遅いのもあるんですが、神経質な面も大いに作用しとったようですじゃ。そこでアルお呪いを教えてやりやした。マウンドに上がったら「○○○」と三回言えと。あとで「あの呪い利かないよー」と言われてしまいやした。

☆去年のこと。勝ちがスルリと逃げて由宇に帰ってきた時のこと。あっしの顔を見ると「この前は残念だったったよー」と先に言ってきやした。「おいおいそれはこっちが言いたいセリフじゃ」言うたら「ゴメーン。次頑張る」って素直なフェリ。

☆今年の夏の親子ゲームの市民球場。球場内で入り待ちしとったらフェリが入ってきやした。いったん通りすぎてから、あっしがいたのに気づいたんか、引き返してきて「お元気ですか。なんでここにいるの」って。「フェリの顔を見たいけえおったんよ」ちゅうたら、ニコッとしてくれやした。

☆冒頭の会話の続き。「カープのファンでいちばん私を応援してくれた。嬉しかった。」って言ってくれた時はホロッとしやしたね。「お礼にプレゼントしたいものがある。練習が終わったら大野にこれないか」と言われ、大野であるプレゼントをもらいやした。

フェリとのことは、他にもいろいろと語りたいことがありやす。そのすべてがよき思い出。新天地で野球を続けて大ブレークを遂げて、「えっあれがあのフェリ」ってことになって欲しいと思いやす。

さよならフェリ。グッドラック、ファン・フェリシアーノ。